2003年11月29日、場所は大分スタジアム。
この日はJ1リーグの最終節。
ベガルタ仙台はJ1残留をかけて試合に臨んだが、大分トリニータと1対1で引き分け、その結果、大分はJ1残留を果たし、仙台はJ2降格となった。
この日のことは今でもはっきり覚えている。
試合後、誰一人動けず涙を流し、ただただ佇むだけ。
そして、心に開いた大きな穴を抱えて、仙台へと帰ってきた。
時は流れて、2013年7月10日。
大分トリニータとこの地で再び対決する日がやってきた。

ベガルタにとって勝てば10年前のリベンジとなるこの試合。
結果は、苦しみながらも先制し、そのまま1対0で試合終了。
試合直後は勝ててよかったという気持ちしかなかったが、しばらくして、10年間、心の底にあったあの日の想いから、ようやく解放された気がしたのだった。